伊藤式椎間板内注入法   (ディスコグラフィー)

伊藤式椎間板内注入法間板ヘルニア、脊柱管狭窄症等の中程度の方に有効な方法といえます。椎間板内に直接針を刺入することにより、椎間板ヘルニアと神経との癒着面を瞬間的に剥離することが、この方法のポイントとなります。

強力に癒着面を剥離するため本来は痛みを伴いますが、麻酔法を工夫することにより苦痛少なく短時間で終了する方法を開発致しました。椎間板注入法側面像では、薬液が椎間板ヘルニアと神経との癒着面から流出し、上下の硬膜外腔に拡がっていくのがうつし出されています。さらに椎間板注入CT像では突出した椎間板ヘルニアがくっきりと診断されています。この方法は予約によっておこないます。椎間板ヘルニア例での一回の椎間板内注入法の結果著効20%、有効35%、無効45%であり、無効例では繰り返すことで無効率30%以内にまで減少することが可能となりました。但し、繰り返しが必要ですので根気よく治療することが、大切です。
一方硬膜外腔への流出が困難な例では椎間板より針を抜去し、椎間板とヘルニアとの接触面より薬液を流出することにより、神経周囲の癒着を剥離することができます。神経根周囲及びヘルニア癒着面が洗浄剥離されることとなります。

レーザー照射との併用により、椎間板髄核を凝固縮小化させると、一層の効果を挙げ、治療期間を短縮できるようになりました。

入院による根治手術をしなければならない場合はこの無効例の中のまた一部ということになります。多くの椎間板ヘルニア例では特殊例を除いて手術をする必要がなくなったといってもいいすぎではありません。