延髄は体の姿勢バランスを上手に保つと同時に呼吸・循環調節の生命中枢として重要な役割も担っています。

一、平衡姿勢反射とは首のポジションによって手足・体幹の筋緊張が変化する反応をいい、バランスよく体の姿勢を保つように延髄により調節される反応です。

◇延髄切りは猪木の得意技。延髄へのキックで脚のふんばりが効かなくなるのは、陽性支持反応の消失によります。

◇フェンシング・パンチでは顔の向いた方の腕筋が強力に伸び、顔と逆の腕が曲がりますが、緊張性頸反射によります。

◇首投げや猫の宙返りは延髄での緊張性迷路反射によります。首回転による耳迷路の反応により全身の筋が連鎖反応するからです。


2、呼吸・循環調節を始め延髄は生命中枢としての大切な働きをしています。

◇生後おっぱいを吸う最初の生命活動は延髄での吸啜反射のおかげです。男性はいつまでもこの反射は尾を引く様です。
◇テレビの必殺仕掛人は、延髄呼吸中枢に針を刺すことで悪人をやつけます。
◇格闘技での首締めは頸動脈反射により血圧を低下させ相手を倒す方法です。
◇目つぶしは眼球圧迫で血圧が下がる延髄を介した眼球圧迫反射によります