脳幹の中で一番上に位置している間脳は視床と視床下部とからなります。

1、視床は感覚情報を伝える中継所であり、体からの皮膚感覚、関節の運動感覚、筋の速度感覚等の体性感覚を中継したり、耳から聴覚、目から視覚を大脳に送っています。この場所の脳梗塞発生では半身の異常感覚を感ずるようになります。


2、昼と夜、四季折々の変化は太陽と地球間の宇宙リズムによります。人間も宇宙の一員、自然との協調リズムが狂うと自律神経失調となります。リズム調節役の自律神経中枢は視床下部が最大役です。

◇体温変化は視床下部を介した血管腔の伸縮や、発汗量変化で自動調節されます。

◇血糖値の変化で空腹感と満腹感を感じますが、視床下部の食事自動調節能よりも食い気のほうが勝ると肥満となります。

◇月経周期、母乳調節も視床下部で調節され、自律神経失調で不順となります。


 今まで述べてきた脊髄・脳幹は意識を一々介しない反射的・自律的に働く神経機構でした。芸事・職人芸・スポーツの反射パターンはこの部に記憶されます。